前回こんな記事を書いたわけですが、その後1週間くらいで本体が到着し、今日までそれなりに使ってきたので、軽くレビューっぽいことをしていきます。内容は前まで使っていたThinkPad X1 Carbon Gen10との比較が多めになっています。
購入したマシンのスペック
- ThinkPad T14 Gen6 ILL
- Intel Core Ultra 7 258V
- RAM 32GB
- SSD 256GB
- 非光沢WUXGA液晶(sRGB100%)
- バックライト付き英語配列キーボード
開封

本体は主に樹脂素材でできている感じです。ついこの間まで使っていたX1 Carbonはカーボンファイバー製の筐体だったので、それに比べると質感の良さではやや劣っている印象です。

厚さに関しても、X1 Carbonと並べて置くとはっきりわかるくらいにはT14のほうが分厚いです。重さもT14のほうが数百グラム重いのですが、持ち運びは普通に可能な程度の重さです。

キーボードは英語配列のものにしました。キーへの印字が少なく、全体的にスタイリッシュな印象を受けます。記号部のキーピッチが日本語配列よりもゆとりがあって、かなり良い感じです。
分解する
今回は、X1 Carbonに積んでいたSSDを移植する前提でストレージを256GB構成にしたので、分解(といっても裏蓋を開けるだけ)してSSDを交換してみました。
本体内部はこのような感じになっていました。冷却用のファンが1つしかなくて、少し心もとない印象です。今回買ったLunar Lake搭載機はメモリがCPUに統合されているので、メモリの交換は不可能な仕様となっています。メモリをあとから増やしたい人は、Arrow LakeかAMDのRyzen搭載機にしたほうが賢明でしょう。
X1 Carbonから取り外したSSDに交換して作業は終了です。
性能・ベンチマーク
CINEBENCH R23の測定結果です。同じCPUを積んだ他機種のレビュー記事ではスコアが10000近く出ているので、それと比べるとT14のスコアはやや低めといえそうです。とはいえ、通常利用で困ることはまずないと思います。
Linuxをぶち込む
それでは早速Linuxを導入していきます。とはいっても、Linuxは外付けSSDにインストールしているので、それを挿して再起動すれば終わりです。
良いところ
バッテリーが持つ
購入前から「Lunar Lakeは電力効率が良い」という評判は聞いていましたが、実際にX1 Carbonと比べてもバッテリー持ちはかなり改善されていました。X1 Carbonは持って3時間くらいでしたが、T14は短くても6時間はいけるんじゃないかな?という感じです(使い方にもよると思いますが)。
分解しやすい
ThinkPadシリーズはLenovo公式の保守マニュアルも用意されていて、分解はとても簡単でした。ここまで分解に寛容なメーカーは、なかなかないように思います。
Linuxとの相性が良い
最新のノートパソコンにLinuxベースのOSを導入すると、大抵は何らかの問題が起きるものですが1、T14ではなぜか問題が一切発生せず、安定して使うことができました。もちろんディストロやLinuxカーネルのバージョンにもよると思いますが、かなり相性は良さそうです。
微妙なところ
メモリを交換できない
これはメモリとCPUが一体化しているLunar Lakeの仕様上どうすることもできないのですが、メモリを32GBより多く積みたい人は、おとなしくArrow LakeやAMD機にしておいたほうが良さそうです。
排熱がやや弱い
CPUファンが1つしかないので、冷却はやや弱めです。できれば2つは欲しかったところです。
まとめ
ということで、T14 Gen6 ILLのレビューでした。性能もまあまあ良く、値段も高すぎず、バランスの取れた優秀なマシンではないでしょうか。かなりおすすめです。それでは!
例えばX1 CarbonにLinux(UbuntuやManjaro)を導入したての頃は、謎のプチフリーズや意味不明なエラーが大量に出た記憶がある。なかなか地獄だった。 ↩︎